FOREVER POETRY

閲覧ありがとうございます。詩を書いています。

記憶の底

さっきまでそこに居たのに
別れた途端 寂しくなって
夕焼けが脳裏に焼きついた
あいつのたわいもない話とか
あの子の綺麗な横顔とか
階段駆け上がる
茜色の校舎とか

季節は巡り
記憶の底で生きている
こんな僕に名前をつけるなら
だらしないかもだけど

人生は喜劇の一幕
刹那の一幕
今を精一杯生きてく
記憶の底の思い出を抱えながら

悪意

人生に意味を見出そうなど無意味だ
最初から意味など存在しないのだから
途中で見つけた幸福や不幸に右往左往
そんなもので花が咲くなんて妄想だ

ただ凍える
人の温もりが欲しくて
青年は詩を書く
何を手に入れられる訳でもなく

どうせ死にゆくのだから
楽しく生きようぜ
そんな言葉一つで
殺される人が居る

腹が減る

どんなに調子が悪くても
夕焼け暮れて不安になっても
なんだか腹が減る
お腹が空いて
当たり前の様に
生きている証が鳴っている

それだけでいいかもな
贅沢は言ってられない
生きるのに必死な人も居る

だからこそ時々見つける喜びは
とても温かくて

明日はいい日になります様に
僕の願いは 朝陽と共に溶けていく

夏の扉

さよならの数だけ
涙は流れたが
さよならの数だけ
僕はつよくなった

今年の夏は
少しくらい
楽しみたいと
思うから

前を向こう
悲しいだけが人生
そんなはずはないさ

夏の扉をひらけば
新しい世界
あなたと創る
未来のかたち

雨のなかの一等星

どんなに大切にしていても
離れてしまうものはある
もう悲しむのにも疲れてきた

僕らは変わる
その感傷的な出逢い別れを繰り返し
いずれあなたは大人になって
遠く遠くへ旅をする

傘も持たずに雨曝し
そういう時こそ思い出して欲しい
あなたがここに居たことを

雨に濡れて 歩きだす
僕の目指す光
あなたの目指す光
道は違えど その光へと
進むことができたなら

アンチアローン

雨は降るよ 今夜も
空しい夜に 一人だけで泣いた
綺麗事で終わる 愛情はもう錆びついた
聴き飽きた音楽が 惰性で流れる六畳間
そこにあるのはたぶん これまでの罪悪だろ

だけどそいつにしか 縋れない
出来損ないの僕らが 光を求めて尚も歩くのは
少しでも明るい未来を 信じているから
死にたいは生きたい
消えたいはまだ終われない

そうだろう
裏腹の言葉をいつも抱えて
笑うその顔と 眩しい背中に
救われる奴が 必ず一人は居るから

つよい人

心は泣いているのに
どうしてあなたは笑っているの
無理して笑う顔は
泣き顔よりも悲しいから

眠って眠って
あなたがいい夢を見れますように
眠って眠って
世界のこととか明日のこととか
全部忘れて眠ってさ

そして朝になったら
また出かけるんだ
その一歩を踏み出す
あなたは誰よりも
つよい人なんだよ

真っ赤

火照る頬には
恋の標としての赤
もしくは悲しい夕焼けの赤

同じことの繰り返し
それは幸か不幸か
染まった色彩が証明

往くしかない時
さよならの涙で
微かな希望として朝焼けが
瞳から流るる
真っ赤な輝き

信じること

人を愛する喜びを
あなたはまだ知らない
エンドロールは遠く遠くに見えるけど
人生はあっという間の刹那かもしれない

最後には別れが来てしまうのだろうか
吐き出す不安はいつも不器用で
負けるものかの意地で生きて
僕の心は時々泣きそうになる

それでも笑うから
あなたがいつも笑っているから
その笑顔が僕にとっての神様
大袈裟なくらいが丁度いい
近頃は暗いニュースが多いから

人を愛する喜びを
揺るがない人生のしるべを
いつかあなたが見つけられますように
僕は信じているよ